●「イタリア アニメーションの世界」
編 者: 路川 敬
出版社: プチグラパブリッシング
刊行年: 2004年
定 価: 1600円
小さいながらも良質な本を出版するプチグラによる、日本語で読める唯一のイタリア・アニメーション文献。
ほぼ四六判・横長というハンドブックサイズで、総ページ数も128ページと、小さな本だが、本文の密度は濃い。図体と比較して価格が高いと感じるかもしれないが、決して損はない。
もともと、イタリアを代表するアニメーション作家であるブルーノ・ボツェットの長編『ネオ・ファンタジア』(1976)再上映の機会に合わせて出版されたので、ボツェットへのインタビューや、『ネオ・ファンタジア』がらみの記事が多いが、それ以外にも、イタリアのアニメーション史、ボツェット以外の多くのアニメーション作家にも解説が及んでおり、私としては、英語文献をあたる以外に情報が得にくかったイタリアアニメーション界の情報が手軽に得られたので、非常にありがたかった。
カラーを含む図版も豊富。
アマゾン等で購入可能。