原口正宏・編著「ゲゲゲのアニメ 『鬼太郎』60年史と70人の言霊」

インスタでも書いたのだが、このブログはもともとアニメ関連図書を紹介する目的のサイトなので、こちらでも書いておきたい。


私と同じアニメーション史研究家で、データ原口こと原口正宏さん編著による「ゲゲゲのアニメ 『鬼太郎』60年史と70人の言霊」(徳間書店)をご恵贈いただいた。
繰り返しテレビアニメとして制作された『ゲゲゲの鬼太郎』の制作陣(企画から脚本、演出、作画、美術など)や声優陣、総計約70人もの関係者への膨大なインタビュー集で、400ページを超える。冒頭では、かつて私が編纂に関わった「東映アニメーション50年史」(2006年)も引用いただいた。
私と同じく、などと書くとおこがましいが、原口さんは、彼自身の独特の考え方と方法で、歴史研究での第一次資料を非常に大切にする。アニメ作品に関する一次資料の調査、やはり一次資料となり得る関係者へのインタビューをひたすら積み重ねる稀有な研究者で、かつ今でも数少ないアニメスタジオ史研究の第一人者でもある。
近年、社会学、哲学、文学など周辺領域からアニメ研究を行い、ときにその取り上げ方や解釈に疑問を感じることもある中、原口さん仕事はひときわ存在感がある。
その原口さんでなければ成立し得ない著作で、心から敬意と謝意を表したい。